[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが小幅高で推移。全般的に狭いレンジでの取引に終始した。米国で新型コロナウイルス感染者が再び増加する中、景気のV字回復への期待が後退し、一段と慎重な見方が強まった。
テキサス、フロリダ州当局は26日、新型コロナ感染者の急増を踏まえ、バーの営業停止やレストランの入店制限強化などを命じた。両州は新型コロナ流行で休止状態にあった経済活動の再開に向け早い段階で制限措置の解除に踏み切ったが、この日の感染拡大抑制策の再導入は大きな後退を意味する。
テンパス(ワシントン)の通貨トレーダー、ホアン・ペレス氏は「経済に大穴が開いていることは間違いなく、新型コロナの克服はそうたやすくない」と述べた。
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し97.426。
経済指標では、5月の個人消費支出が前月比8.2%増と、統計を開始した1959年以来の大幅な伸びとなった。半面、所得は減少した。現状では7月から数百万人が失業支援を受けられなくなるため、所得が一段と減り、個人消費の勢いは続かないとみられる。
ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「経済はコロナ禍の最悪期を乗り越えたとみられるが、今後予想される回復の道のりは平たんでない」と指摘した。
ユーロ/ドル (EUR=)は小幅高の1.1225ドル。市場関係者によると、20億ドル相当の通貨オプションが期日を迎え、権利行使価格(ストライク・プライス)は1.12ドルだった。週間では0.4%高。
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