[ロンドン 9日 ロイター] - 英航空機エンジンメーカー、ロールス・ロイス (L:RR)は9日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で上期にフリーキャッシュフローが30億ポンド(38億ドル)減少したと明らかにした。下期は回復し、通年では40億ポンドの流出を見込む。
新型コロナの流行で、航空各社は運航を停止。同社製エンジンを搭載した航空機の飛行時間に応じて得られる収入が半減したことなどが打撃となった。
30億ポンドの減少のうち、飛行時間に応じて得られる収入や引き渡しによる収入の減少に伴うものが11億ポンドを占めた。
9000人以上の人員削減を含むリストラ策で立て直しを図り、2022年のフリーキャッシュフローは少なくとも7億5000万ポンドと予想した。
イースト最高経営責任者(CEO)は「新型コロナのパンデミックは民間航空業界に歴史的な打撃をもたらした。回復には数年かかるとみられる」と述べた。
同社は、借り入れ枠の利用などで流動性を81億ポンドに拡充したと説明した。