[エルサレム 24日 ロイター] - イスラエル中銀は24日、政策金利
中銀は4月6日に政策金利を15ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低となる0.1%とすることを決定。2015年初旬以降で初めての利下げだった。
ただ、経済が弱体化し、失業が高止まりする中でも、中銀はゼロ金利政策やマイナス金利政策の導入には消極姿勢を示しており、5月と7月は金利据え置きを決定。ロイターが実施した調査では、エコノミスト13人全員が今回も据え置きを予想していた。
中銀は声明で「金融政策委員会は(必要に応じて)金利政策などの既存の措置の利用を拡大する」とし、「危機が長引くと判断され、金融政策の目標達成と、危機により引き起こされた経済に対する負の影響の緩和に必要なら、追加措置を実施する」とした。
マクロ経済予測については、楽観的なシナリオの下で20年の経済成長率はマイナス4.5%と予想。従来のマイナス6%から上方修正した。21年は6.0%のプラス成長を回復するとした。
ただ、新型ウイルス感染拡大が悪化すれば、経済成長率は20年はマイナス7%、21年はプラス3%になるとした。
21年の債務の対国内総生産(GDP)比率は、新型ウイルス感染が制御されれば78%、状況が悪化すれば87%になるとした。
インフレ率は20年は1─1.5%、21年は0.4─0.9%と予想。失業率は最悪のケースで20年は13.6%、21年は12.1%まで上昇するとした。
期間1年間の金利の予想レンジは0─0.1%。
金融市場の情勢については、引き続き安定しているとしながらも、通貨シェケルの上昇が輸出回復とインフレ目標達成に対する重しになっているとの見方を示した。
この日の取引でシェケル