[上海 9日 ロイター] - 中国のカンシノ・バイオロジクス(康希諾生物) (HK:6185)<688185.SS>は9日、新型コロナウイルスワクチン候補に関する専門家の意見について、十分な治験データもないのに「やみくもに」従うべきでないと指摘した。
カンシノのワクチン候補「Ad5─nCOV」は一般的な風邪のウイルスを基にしており、専門家は、多くの人がすでに持っている抗体がワクチンの有効性を弱める可能性があると指摘している。
カンシノの研究責任者は投資家会合で、ワクチン開発は実験などに基づく科学で、専門家の意見にやみくもに従うべきでないと指摘。専門家が疑問視する手法で開発されたワクチンが治験で効果が確認され、当局が認可した事例はあると述べた。
128人に低用量投与を行った中期治験の結果を挙げて、すでに持つ抗体が、Ad5─nCOVの新型コロナに対する有効性に悪影響を及ぼす可能性を示す証拠は出ていないと説明した。