[9日 ロイター] - トランプ米大統領が大統領選の激戦州の1つであるネバダ州で今週末に予定した選挙集会が中止に追い込まれた。同州が50人を超える集会を禁じた新型コロナウイルス対策の指針に違反すると指摘したことが背景。
トランプ陣営によると、トランプ氏は同州の訪問自体は中止しない方針。
トランプ氏はネバダ州のラスベガスとリノにある空港で選挙集会を予定していた。トランプ陣営の広報担当は、民主党が演説を阻止したと批判している。
ネバダ州のスティーブ・シソラック知事(民主党)は5月以降、新型コロナ対策の一環で50人を超える集会を禁止している。
トランプ大統領は最近、遊説先の複数の州で空港の格納庫を利用して選挙集会を開いているが、集会の人数を制限する地元のコロナ指針に違反しているケースも少なくない。
同大統領は8日、ノースカロライナ州の空港で選挙集会を開いたが、同州の指針では屋外の集会の人数は50人に制限されている。
対立候補である民主党のバイデン前副大統領は、最近開催したイベントで地元の安全指針に沿って参加人数を制限している。
ホワイトハウスは、トランプ氏の選挙集会について、参加者にマスクの着用を推奨していると主張。選挙集会は、全米各地で行われている平和的な抗議デモに参加する人々の集まりと何ら変わりないとの認識を示している。
ネバダ州民主党の広報担当は「新型コロナが世界的に流行する中、トランプ氏がこのような危険な集会の開催を検討しているということ自体、同氏が判断力に欠け、ネバダ州民の健康と安全を完全に無視していることをまたもや浮き彫りにしている」とコメントした。