[ワシントン 11日 ロイター] - 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は11日、トランプ大統領が米国の新型コロナウイルス感染拡大は山場を超えたとの見方を示したことに同意しないと述べた。
ファウチ所長はMSNBCに対し、1日の新規感染者数が約4万人、感染による死者数が平均1000人で推移する中で米国はインフルエンザが流行する季節に入ると指摘。トランプ氏が10日、米国は新型ウイルス感染拡大による危機の山場は超えたとの見解を示したことについて、「これには同意しない。統計に示されている数字は望ましくない」と述べた。
その上で、これまで連休後に感染が拡大する傾向があったが、9月初めのレーバーデーの3連休後に再拡大しないことを望んでいるとし、屋内で過ごす時間が増える冬に入る前に感染を抑制することが重要だと述べた。
また、トランプ大統領が11月の大統領選挙に向けて開いている集会は極めてリスクが高いと警告。「大勢の人が集まり、マスクを着用していない状況は、屋外の集会だからといって安全なわけではない」と述べた。
また、政権から発言を控えるよう圧力は受けていないと述べた。