[シンガポール 14日 ロイター] - 大手エネルギー商社ビトルのラッセル・ハーディー最高経営責任者(CEO)は、世界の輸送セクターの燃料需要はジェット燃料を除き、2021年第4・四半期までに新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に戻る可能性があると指摘した。
ハーディー氏はアジア太平洋の石油関連オンライン会合で、4月の石油輸出国機構(OPEC)会合後、世界の石油在庫は12億バレル増えたとした上で「その過剰在庫はゆっくりと消化されている」と述べた。今年のピークから約3億バレル減少しており、年末にかけて同量が減少するとの見方を示した。
「2021年もおそらく同様の水準で過剰在庫が減り、21年末に向けて正常な水準に戻っていくとみている」と述べた。
ディーゼルとガソリンの需要は来年第4・四半期までにはパンデミック前の2019年の水準に戻ると予想。
「ジェット燃料を除き、正常な需要になる。ジェット燃料は回復はかなり時間がかかる。人々が移動していない点で、この会合もその証拠となっている」と述べた。
ハーディー氏によると、短距離航空路線の世界需要はパンデミック前の50%、長距離路線は30%という。
航空運航データ会社OAGによると、9月7日までの週の世界の運航予定便は前年同期の約半分だった。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200914T091348+0000