[東京 16日 ロイター] - 原油先物は下落。欧州と米国での新型コロナウイルス感染者急増が燃料需要を圧迫する中、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が来年予定通り、協調減産幅を縮小するとの懸念が相場の重しとなった。
0154GMT(日本時間午前10時54分)時点で、ブレント先物12月限 (LCOc1)は0.22ドル(0.5%)安の1バレル=42.94ドル。米WTI先物11月限 (CLc1)は0.16ドル(0.4%)安の40.8ドル。
ブレント、WTIともに週間では小幅の上昇になるとみられる。
OPECプラスは15日に開いた合同技術委員会(JTC)で、供給増加について協議した。
OPECプラスは現時点で日量770万バレルの減産幅を、来年1月に同200万バレル縮小する計画。しかし、バルキンドOPEC事務局長は、需要は弱いとの認識を示した。
関係筋によると、弱い需要見通しとリビアでの生産再開を踏まえ、来年も現行の減産幅を維持する可能性がある。OPECプラスは11月30日と12月1日に閣僚会合を開き、新たな方針を決める。
日産証券の菊川弘之氏は、1月からのOPECプラスの動向が注目されていると指摘。一方、欧州と米国の一部でのコロナ感染再拡大で需要減退への懸念が強まり、市場心理の重しとなったと述べた。
OPECプラスの今後の方針と米大統領選を巡り不透明感があるため、原油価格は当面、狭いレンジでの取引が続くと予想した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201016T032301+0000