[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は薄商いの中、大幅安となった。新型コロナウイルス感染者が急増し、追加のコロナ経済対策合意を巡る不透明感が増したことを受け、S&P総合500種は4週間ぶりの大幅な下げ率を記録した。
米国、ロシア、フランスでは、1日当たりのコロナ感染者数が過去最多を記録。米国のコロナ感染症による入院者数も2カ月ぶりの高水準に達した。
感染の打撃を受けている旅行関連株は急落。S&P1500航空株<.SPCOMAIR>は約5.6%安、クルーズ船運航のカーニバル (N:CCL)は8.66%安、ロイヤル・カリビアン・クルーズ (N:RCL)も9.65%安。
民主党のペロシ下院議長とムニューシン財務長官による追加コロナ経済対策を巡る協議はこの日も継続。ペロシ氏の報道官によると、ペロシ氏は大統領選前の合意を引き続き楽観視しているという。
ベイカー・アベニュー・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、キング・リップ氏は「不透明性を踏まえ様子見姿勢が強く、商いは薄かった」と指摘した。
11月3日に迫る米大統領選への警戒感も相まり、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数) (VIX)は約7週間ぶりの高水準を付けた。
S&P主要11セクター中、エネルギー (SPNY)は3.47%安。原油相場が3%超下落したことに追随した。景気動向に敏感な工業 (SPLRCI)や金融 (SPSY)の下げもきつかった。
ソフトウエア大手オラクル (N:ORCL)は4.02%安。競合の独SAP (DE:SAPG)が中期の利益率目標を取り下げ、新型コロナ危機からの回復には想定以上の時間を要するとの見通しを示したことが重しとなった。
玩具ハスブロ (O:HAS)も9.35%急落。調整後の四半期売上高が減少したことが嫌気された。
一方、「巣ごもり銘柄」とされるアマゾン・ドット・コム (O:AMZN)やビデオ会議サービスのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ (O:ZM)、ゲームソフトのアクティビジョン・ブリザード (O:ATVI)やテイクツー (O:TTWO)などは逆行高となった。
今週発表の企業決算では、アップル (O:AAPL)、アマゾン、アルファベット (O:GOOGL)、フェイスブック (O:FB)が注目される。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を6.23対1の比率で上回った。ナスダックでも4.52対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は87億2000万株。直近20営業日の平均は約89億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27685.38 -650.19 -2.29 28185.8 28185.8 27370. (DJI)
2 2 16
前営業日終値 28335.57
ナスダック総合 11358.94 -189.35 -1.64 11440.6 11545.6 11221. (IXIC)
4 3 06
前営業日終値 11548.28
S&P総合500種 3400.97 -64.42 -1.86 3441.42 3441.42 3364.8 (SPX)
6
前営業日終値 3465.39
ダウ輸送株20種 11604.82 -275.31 -2.32 (DJT)
ダウ公共株15種 891.98 -1.70 -0.19 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2308.45 -51.78 -2.19 (SOX)
VIX指数 32.46 +4.91 +17.82 (VIX)
S&P一般消費財 1232.00 -17.95 -1.44 (SPLRCD)
S&P素材 404.43 -10.21 -2.46 (SPLRCM)
S&P工業 668.60 -17.14 -2.50 (SPLRCI)
S&P主要消費財 663.07 -8.54 -1.27 (SPLRCS)
S&P金融 410.10 -9.37 -2.23 (SPSY)
S&P不動産 218.11 -2.66 -1.20 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 221.99 -7.97 -3.47 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1242.03 -13.94 -1.11 (SPXHC)
S&P通信サービス 199.98 -4.64 -2.27 (SPLRCL)
S&P情報技術 2038.32 -45.14 -2.17 (SPLRCT)
S&P公益事業 328.94 -0.17 -0.05 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.81億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23425 - 55 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23410 - 70 大阪比 <0#NIY:>
*見出しを修正しました。