[ソウル 29日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、同国が「最悪の困難」に直面する中、自立という党の思想に対する国民の支持を高めるために宣伝活動を強化するよう求めた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が29日報じた。
社会主義の推進意欲を高め、党の思想宣伝活動における革新を促進する目的で28日に党幹部らの講習会が行われ、金氏が参加者に書簡で指示したという。
金氏は、朝鮮労働党は「最悪の困難に直面する中で前進」してきたと述べ、自立という「主体思想」を広める必要性を強調。
「大衆の思想的・道徳的な力を引き続き最大の武器と見なし、あらゆる方法でこれを奮い立たせるべきだ」と語った。
宣伝活動は「反社会主義の悪霊」や非社会主義的要素の払拭に焦点を当てるべきだとも指摘した。
また、ビジュアルコンテンツの強化を呼び掛け、映像が「最も大きな影響力を持つ思想教育手段だ」と強調した。
北朝鮮は、兵器プログラムを巡る制裁や自然災害、新型コロナウイルス対策などにより、深刻な経済的苦境に直面している。