[北京 30日 ロイター] - 中国の3大航空会社が30日発表した2021年第4・四半期決算は赤字幅が拡大し、通年では新型コロナウイルス流行を背景に2年連続の赤字となった。
中国東方航空の純損失は第3・四半期の29億5000万元から40億5000万元(6億3764万ドル)に拡大。通年の赤字幅は122億元に達し、20年の118億元より悪化した。
また、132人が死亡した先週の墜落事故については、進行中の調査を見守り、業績への影響を評価するとした。
中国国際航空の第4・四半期は純損失が63億2000万元となり、35億4000万元から拡大。通年では166億元の赤字となった。
中国南方航空の赤字幅は14億3000万元から59億8000万元に悪化。通年では121億元の赤字を計上した。
中国の国内旅行市場はコロナ感染拡大で苦境に陥っており、航空データプロバイダーによると、中国全土では毎日、予定便の3分の2以上が欠航となっている。
人民元高は今年も好材料で、対外債務の大部分を米ドルで調達している中国航空会社には一定の安心感となっている。
しかし、ウクライナ戦争が地政学リスクを高め、インフレ圧力を強めるため、燃料費の高騰は今年も純損益の重しとなりそうだ。