[ソウル 16日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は15日、党の緊急政治局会議を開き、首都平壌における医薬品供給の安定化に向けて軍を活用するよう指示した。朝鮮中央通信(KCNA)が16日に伝えた。
金総書記は会議で、内閣と公衆衛生部門の「無責任」な勤務態度や運営・実行力を批判した。
政府は備蓄医薬品の配布を指示しているものの、金総書記は、国が調達した医薬品が薬局を通じて人民に迅速かつ的確に行き渡っていないと指摘。「平壌における医薬品供給を直ちに安定化」するため、軍の医療部隊の配置を命じた。
平壌市内の薬局で医薬品の供給・販売状況も視察し、薬局は円滑に機能を果たす設備が不十分で、陳列棚以外に医薬品の保管場所がないほか、店員は適切な防護服を身に着けていないと述べた。
KCNAによると、さらに39万2920人の発熱者が確認され、8人が新たに死亡した。新型コロナ検査で陽性となった人の数は伝えていない。累計では15日までに発熱者が121万3550人、死者が50人となった。
韓国の尹錫悦大統領は16日、北朝鮮を支援するため努力を惜しまないと表明し、同国が同意すればワクチンなど医療支援を行う用意があると述べた。韓国統一省は、支援計画を近く提案する方針を示した。
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