[北京 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は15日、金融のシステミックリスク回避に向け、高リスクの金融機関の数を着実に減らしていくと表明した。
金融安定に関する年次会合後に発表した声明で人民銀は、問題のある中小金融機関の改革は重要な進展を遂げ、違法な金融活動は抑制されたとし、「全体的な計画と調整、差別化された政策、的確な爆弾処理」の指針に引き続き従うと述べた。
「金融リスク処理メカニズムと能力開発、監視、早期警告、評価の強化が必要」と述べ、法律と金融安定化保証基金制度を改善し、預金保険の役割を向上させる方針を示した。
易綱総裁は3日の会見で、過去3年間でリスクの高い中小金融機関の数を600超から300超に減らしたと述べている。
中国は今月、政府機構改革を発表、人民銀行が所管する金融持ち株会社の監督や投資家保護などが新たに設立する国家金融監督管理総局に移管することになった。
ANZのアナリストは「今回の改革は、政府が金融の安定を優先し、地方政府や金融機関の金融エクスポージャーのリスク回避に舵を切ったことを示す」と述べた。