Jaiveer Shekhawat David Randall
[13日 ロイター] - 世界最大の資産運用会社ブラックロックが13日発表した2023年第3・四半期決算は調整後利益が1株当たり10.91ドルと、LSEGがまとめたアナリスト予想の8.26ドルを上回った。
第3・四半期の純資金流入額は25億7000万ドルと、前年同期の169億ドルから減少した。機関投資家向けのインデックス株式から490億ドルが流出したのが響き、1社で190億ドルが流出した顧客もあった。
調整後利益は予想を大幅に上回ったものの純資金流入が急減したことが嫌気され、13日の米ニューヨーク株式市場で株価は一時約2%下落した。
運用資産は9兆1000億ドルと、前年同期の7兆9600億ドルから増加。第2・四半期の9兆4000億ドルは下回った。
ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は声明で「顧客は20年弱ぶりにキャッシュで実質的なリターンを得ており、再び高いリスクを取る前に政策や市場の確実性が高まるのを待つことができる。こうした動きが業界とブラックロックの第3・四半期のフローの重しとなった」と述べた。
フィンク氏はアナリストらを集めた決算説明会でブラックロックは過去5年間は企業の合併・買収(M&A)への支出を通常より抑えてきたものの、ここ数年間になかったほど多くの案件を協議していると語った。