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中国:シェールガス開発を加速、20年の年産1000億立方米超えも

発行済 2016-10-19 14:00
更新済 2016-10-19 14:33
中国:シェールガス開発を加速、20年の年産1000億立方米超えも
中国でシェールガス開発が急ピッチに進む見通しだ。
シェールガスや炭層ガスの埋蔵資源量は、一般天然ガスの8.5倍に相当するなど膨大。
生産技術のボトルネック突破、投資の拡大を通じて、2016~20年の第13次5カ年計画期間中に増産が加速する予定だ。

年産目標を大幅に超過達成する可能性もある。
国土資源部・鉱産資源埋蔵量評価センターの張大偉主任の話した内容として、中国政府系メディアが18日付で伝えた。

中国のシェールガス生産は、これまで停滞。
15年の全国生産は44億7100万立方メートルに低迷し、第12次5カ年計画で掲げた「2015年の65億立方メートル生産」は未達に終わった。

ただ、有望鉱区では、生産の活発化が目立つという。
中国石油化工(サイノペック:386/HK)グループが開発した四川盆地のフ陵シェールガス鉱区は、16年の目標生産を60億立方メートルに設定した。
17年は100億立方メートル、20年は130億立方メートルに拡大する見通し。
また、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)グループが四川省に保有する長寧・威遠・邵通鉱区では、16年の生産量が合計25億立方メートルを超える公算だ。
20年には100億立方メートルを突破するとみられる。

張大偉主任は、四川盆地とさらにその周辺部の合計面積45万平方キロを開発エリアに加えるべきと提言。
その場合は20年のシェールガス生産が中国全体で1000億立方メートルを超えると予想した。

国家能源局は今年9月30日、「シェールガス発展計画(2016~20年)」を公布。
20年の国内シェールガス生産量を300億立方メートルに引き上げる目標を定めた。
同計画では、◆シェールガス掘削技術のレベルアップ、◆探査・開発プロジェクトの推進、◆国家級シェールガス産業モデル区の整備、◆送ガス管などのインフラ整備——の4点を重点的に推進していく方針が示された。
30年時点の目標については、800億~1000億立方メートルに設定する。

大気汚染対策やクリーン低炭素発展戦略が進められるなか、天然ガスは中国のエネルギー構造を調整・最適化する上で大きな役割を担う。
国務院弁公庁がまとめた「エネルギー発展行動計画(14~20年)」では、中国の一次エネルギー消費に占める天然ガスの比率を20年に10%以上へと高める計画が明示された。

地質調査局は今年7月、中国で2カ所目の有望シェールガス鉱区が発見されたと発表した。
貴州省遵義市正安県で試掘したところ、日量20万2200立方米の高圧シェールガスが噴出。
点火すると上空20メートルまで火勢が上ったという。

中国のシェールガス埋蔵は、米国と肩を並べる31兆立方メートルに上る。
ただ、これまで商業生産を開始したエリアは、四川盆地のフ陵シェールガス鉱区のみ。
14年5月に生産が開始されたフ陵鉱区では、北米に次ぐ規模のガス資源埋蔵が確認された。


【亜州IR】

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