[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米財務省が18日発表した2019年の海外投資家による米財務省証券投資は7年ぶりの高水準を記録した。日本やユーロ圏の投資家が、より利回りの高い米国債に向かった。
2019年の海外投資家による米財務省証券投資は6兆6960億ドルの買い越しとなり、前年の4250億ドルから増加し、2012年以来の高水準となった。
日本の投資家は2019年に米国債を1150億ドル買い越した。ユーロ圏の投資家も1000億ドル以上買い越した。
TDセキュリティーズ(ニューヨーク)のシニア金利ストラテジスト、ジェナディー・ゴールドバーグ氏は「主に金利要因だ。日本とユーロ圏の投資家が大きな買い手だった。自国・地域がマイナス金利で、ポートフォリオにプラスのリターンを加える必要があった」と話した。
10年米国債利回り (US10YT=RR)は2019年末時点で1.91%だった。
日本の米国債保有高が1兆1540億ドルで首位。昨年6月以降、ずっと首位を保っている。
中国の保有高は、12月時点で1兆0690億ドルで第2位。同国の保有高は6カ月連続で減少し、2017年2月以来の低水準となった。
2019年全体では、中国は米国債を540億ドル売り越した。2016年に約1900億ドル売り越したことを踏まえると、540億ドルは大きな額ではないとアナリストらは指摘している。
同時に発表された2019年12月の対米証券投資は、782億ドルの買い越しとなった。
とりわけ海外投資家による米財務省証券投資は410億7000万ドルの買い越しと、2018年8月以来の高水準となった。
19年11月は395億9700万ドルの売り越しだった。海外投資家による米財務省証券投資は、19年8月から11月まで4カ月連続で売り越しとなっていた。
12月の海外投資家による米株式投資は2215億ドルの買い越し。11月は85億ドルの買い越しだった。