[ソウル 1日 ロイター] - 韓国産業通商資源省が発表した3月の貿易統計によると、輸出は前年比0.2%減となり、前月の4.3%増から急激に悪化し、ロイター調査の予想(1.5%増)に反してマイナスとなった。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界経済とサプライチェーンが打撃を受けていることが要因。一方、感染拡大防止のため、世界中で在宅勤務が奨励されていることでノートパソコンや通信機器の半導体需要は堅調だった。
3月の1営業日あたりの平均輸出(季節調整済み)は前年比6.4%減。前月は同11.9%減だった。
主要な輸出品である半導体の輸出は金額ベースで2.7%減少したものの、数量ベースでは27.0%増えた。
産業通商資源省の当局者は、在宅勤務の広がりによるノートパソコンとSSD(記憶装置)の需要急増が輸出の数字を押し上げたと説明。ノートパソコンとSSDを含めたコンピューター輸出は3月に82.3%増えたという。
その上で当局者は、新型コロナ流行で打撃を受ける国がさらに増え、世界の需要が落ち込む中、4月の輸出は一段と悪化するとの見方を示した。
3月の対中輸出は前年比5.8%減。一方、対米では17.3%増、対欧州連合(EU)では10.0%増となった。産業通商資源省は新型コロナの影響はこの数字に完全には反映されていないとした。
新型コロナ流行で世界経済が麻痺する中、今年の韓国のマイナス成長を予想するアナリストは増えている。ノムラは6.7%のマイナス成長を見込む。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200401T033332+0000