[シドニー 2日 ロイター] - 不動産コンサルタント会社・コアロジックが2日公表したデータによると、10月の豪住宅価格は、半年ぶりに上昇した。新型コロナウイルス対策のビクトリア州ロックダウン(都市封鎖)により、州都メルボルンの住宅市場が低調だったが、低金利や低水準の在庫が価格を下支えした。
10月の住宅価格は前月比0.4%上昇。前年同期比では3.9%上昇した。郊外に引っ越す人が増え、主要州都の住宅価格が0.2%の上昇にとどまる一方、地方の価格は0.9%上昇した。
シドニーの住宅価格は0.1%上昇。メルボルンは0.2%低下した。新型コロナの感染状況がさほど深刻でない都市の住宅価格は底堅く、アデレードとダーウィンでは1.2%、ホバートとキャンベラでは1.0%、それぞれ上昇した。
メルボルンでロックダウンが緩和される中、同市の登録件数や入札は急増している。
コアロジックのリサーチ部門責任者のティム・ローレス氏は「最近の住宅価格と動向に基づくと、メルボルンも今後1カ月、他の州都に続き回復に向かうだろう」と指摘。また、登録数は増加しているが、売りに出されている物件は依然、過去最低水準近辺だと説明した。
オーストラリア準備銀行(豪中銀)が金利を過去最低水準に維持していることも、住宅市場を間接的に下支えしている。中銀は3日の政策会合で金利を0.1%に引き下げると予想されている。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20201102T003649+0000