[ソウル 1日 ロイター] - 韓国政府が1日発表した10月の貿易統計によると、輸出は前年同月比
3.6%減の449億8000万ドルとなった。秋夕(チュソク)の連休で営業日が少なかったことが影響した。ただ、半導体と自動車の輸出は好調だった。
9月は7.6%増と、7カ月ぶりに増加し、伸び率は23カ月ぶりの大きさだった。
ロイターが15人のエコノミストに実施した調査による予想は、4.0%減少だった。
1日当たりの平均輸出は9カ月ぶりに増加して5.6%増となり、韓国経済の緩やかな回復があらためて示された。
半導体と自動車の輸出はそれぞれ10.4%、5.8%増加、1日平均では20.9%、15.9%それぞれ増加した。
HIインベストメント&セキュリティーズのエコノミスト、Park Sang-hyun氏は、「営業日が少なかったことから減少は避けられなかったが、減少幅は予想より小さかった。これは、少なくとも10月まで輸出の回復が底固かったことをことを示す」と述べた。
最大貿易相手国である中国向けの輸出は5.7%減。ただ中国の8連休の影響を除くと3.2%増となった。
米国と欧州連合(EU)向けはそれぞれ3.3%、9.5%増。1日当たりでは13.1%、19.9%それぞれ増加した。
エコノミストらは、世界的な新型コロナウイルス感染増加と欧州でのロックダウン(都市封鎖)再実施で、韓国の輸出需要がふたたび打撃を受けるのではないかと懸念している。
Park氏は、輸出受注の時差を踏まえると、「12─1月のEU向け輸出が最も懸念される。ただ中国向けが回復する公算が大きく、EU向けの不調を相殺する可能性がある」と指摘した。
10月の輸入は5.8%減少して前月の1.6%増から減少に転じた。アナリスト予想は2.1%減だった。
貿易黒字は速報値で59億8000万ドルと、前月の87億ドルから黒字幅が縮小した。