[ドバイ 22日 ロイター] - サウジアラビアのファイサル外相は22日、イエメンの内戦終結に向け、イエメン全土での停戦や空路・海路の再開などを盛り込んだ和平案を発表した。
ただ、敵対する親イラン武装組織フーシ派は、内容が不十分で完全な封鎖解除には至らないとみられると懐疑的な見方を示した。
和平案には、フーシ派の支配下にあるイエメンの首都サヌアの空港の再開やホデイダ港を通じた燃料・食料輸入を認める案が盛り込まれている。
同相は会見で、サウジが支援する暫定政権とフーシ派の協議が再開するだろうと発言。和平案は双方が受け入れれば発効すると述べた。
国際社会が支持するイエメン暫定政権は和平案を歓迎するとの声明を発表。
一方のフーシ派は「新味がない」とし、サヌアの空港とホデイダ港の封鎖の完全解除を求めた。
フーシ派の幹部はロイターに「サウジが港・空港の封鎖解除と、連合軍が差し押さえている14船舶の入港を認める案を発表することを期待する」と発言。今後もサウジ、米国、仲介国であるオマーンと和平協定について協議を続ける方針を示した。
米政府はサウジの和平案を歓迎すると表明した。
監視団体の「武力紛争位置・事件データプロジェクト(ACLED)によると、内戦では多くの民間人を含め10万人以上が死亡。内戦はサウジとイランの代理戦争との見方が多い。