[シドニー 11日 ロイター] - オートラリアのフライデンバーグ財務相は11日、新型コロナウイルス危機からの回復支援のための財政支出により、今年度(6月末まで)の財政赤字が過去最大の1610億豪ドルに達するとの見通しを示した。
ただ景気見通しが大幅に改善したことから昨年10月時点で予想していた2137億豪ドルを大きく下回ると述べた。
フライデンバーグ氏は議会での演説原稿で「豪経済のエンジンは息を吹き返している。前回の予算以降50万人の雇用が創出された」と指摘した。
政府は2022/23年度に失業率が5%を下回ると予想している。4月は5.6%だった。
21/22年度の成長率予想は4.25%と昨年10月の3.5%から引き上げた。財政赤字は1066億豪ドルと見込み、10月時点の1120億豪ドルから引き下げた。
今後4年間は財政赤字が続くが、対国内総生産(GDP)比率は2021/22年度の7.8%から24/25年度は2.4%に縮小するとした。
この結果、公的債務の総額は2022/23年度には1兆豪ドル超と今年度の8290億豪ドルからさらに膨らむことになる。