[13日 ロイター] - 米ミシガン大学が13日に発表した8月の消費者信頼感指数(速報値)は70.2と、2011年以来、約10年ぶりの低水準となった。7月の確報値である81.2から大幅に低下し、ここ50年で3番目に大きな落ち込みとなった。市場予想は横ばいの81.2だった。
キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は「今回の急低下は、デルタ株による最近の感染拡大が想定以上に経済の足を引っ張る可能性を示唆している」と述べた。
依然として米経済の伸びは今年、40年ぶりの高水準となる見込みだ。20年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で一時的な景気後退に陥った。
ただ、感染力が高い新型コロナのデルタ変異株感染が全国で急速に拡大する中、感染者数はここ2週間で倍増し、6カ月ぶりの多さとなった。こうした中、経済回復が鈍化している兆しがある。
ミシガン大学の調査部門ディレクター、リチャード・カーティン氏は「デルタ株によるパンデミックの再燃は、パンデミックが間もなく終息するとの期待を打ち砕き、理性と感情が入り混じっている」と述べた。
現況指数は77.9と、7月の84.5から低下した。所得や年齢、教育水準にかかわらず全国的に下がった。
期待指数は65.2と、7月の79.0から低下。
期待インフレ率は1年先が4.6%と、7月の4.7%からやや低下。一方、5年先は3.0%と、7月の2.8%から上昇した。