[北京 16日 ロイター] - 中国国家統計局(NBS)が16日公表した統計によると、中国の7月の石炭生産量は前月比2.8%減となり、2019年5月以来26カ月ぶりの低水準となった。発電所からの需要が拡大し価格が高騰する中、中国当局は全国の鉱山の安全性を巡る調査を強めており、生産が抑制された。
7月の生産量は3億1417万トン。6月は3億2319万トンだった。昨年7月との比較では3.3%減少した。
1─7月の生産量は22億6000万トンで、前年同期比4.9%増となった。
中国政府は、記録的な石炭価格高を抑制するための供給量増加と、鉱山の安全性向上とのバランスを取ろうとしている。地元メディアによると、主要な石炭ハブである陝西省の20以上の鉱山が7月、洪水事故を受け安全確認のために閉鎖されたという。
秦皇島港の一般炭価格は、7月に11%上昇し、8月5日にはトン当たり1090元(168.34ドル)と過去最高を記録した。中国はこの時期、猛暑に見舞われ、全土17地域で過去最高の電気負荷が報告されるなど、電力セクターの需要が旺盛だった。