[16日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が16日に発表した8月の同州製造業業況指数は18.3と、7月に付けた過去最高の43.0から24.7ポイント低下し、アナリスト予想の29.0も下回った。低下幅は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期の2020年4月以降で最大となった。
指数はゼロを上回ると製造業の拡大を示す。
一方、6カ月先の業況指数は7ポイント上昇の46.5と、製造業者が楽観的な見通しであることを示した。6カ月先の新規受注と出荷を示す指数も同等の水準まで上昇した。
オックスフォード・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、オーレン・クラフキン氏は「パンデミックに伴うサプライチェーン(供給網)の制約や労働市場への影響は今後数カ月で徐々に緩和されるだろうが、デルタ変異株による急速な感染拡大を受け、逆風が吹くリスクは依然として高い」と指摘。その上で「今後は堅調な商品需要、設備投資の増加、海外の成長活性化などを背景に2022年に向け、製造業の歯車は順調に回転していく」と述べた。