[オタワ 16日 ロイター] - カナダの最大野党・保守党は16日、9月20日の総選挙に向けた公約を発表し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で失われた雇用を回復させ、10年以内に財政均衡化を実現すると表明した。
保守党のエリン・オトゥール党首は選挙戦初日に演説を行い、与党・自由党政権が打ち出した全国的な保育所計画を廃止することも表明。連邦政府職員のワクチン接種義務化への反対も改めて示した。
オトゥール氏は記者団に「全ての人、全ての部門、全ての地域で職場復帰が実現するよう支援したい」と強調した。
トルドー首相は15日、議会下院を解散し、9月に総選挙を実施すると宣言した。新型コロナ対策への支持を有権者に訴え、自身が率いる自由党による単独過半数の獲得を目指す。
オトゥール氏は、保守党政権下で新型コロナにより失われた雇用を回復させると述べた。国内の雇用はコロナ禍前の水準を約24万6000人下回っている。
さらに、10年以内の財政均衡化に向け、新たな構造的支出を制限する一方で、景気を下支えし、新型コロナ禍からの回復を後押しするため数十億ドルを歳出するとした。
レガー・マーケティングが8月12日に実施した世論調査では、自由党の支持率が35%で、保守党の30%、新民主党の19%を上回っている。