[ブリュッセル 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が17日発表した第2・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)改定値は前期比2.0%増となり、速報値から変わらずだった。新型コロナウイルス流行による制限措置が緩和されたことを受けた。
第2・四半期GDPは前年同期比では13.6%増加。速報値から0.1ポイント下方修正された。域内GDPは前期まで2四半期連続で減少していた。
第2・四半期はGDPの伸びが雇用増を促し、域内雇用者数は前期比0.5%増。前年比では1.8%増加した。
ただ、ユーロ圏経済はコロナ禍前のピークを上回った米国や中国と異なり、2019年末比でなお約3%縮小している。
統計局によると、域内主要経済のうちスペインとイタリアが最大の成長を記録し、GDPはそれぞれ2.8%、2.7%増加した。イタリアは昨年に最も打撃を受けた国の一つだが、第1・四半期に続くプラス成長となった。
一方、ドイツとフランスはそれぞれ1.5%と0.9%の成長となった。
キャピタル・エコノミクスのジェシカ・ハインズ氏は、新型コロナのデルタ変異株の感染拡大によるユーロ圏経済への影響は限定されると予想。第3・四半期も力強い成長が続くとの見方を示した。
ただ、ユーロ圏経済は19年末時点と比べるとまだ約3%縮小した水準にあり、コロナ禍前を回復した米国と中国に遅れをとっている。
第2・四半期のGDP確報値は9月7日に発表される。