日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 9972.46 +7.37 終値 9960 0
寄り付き 9959.39 寄り付き 9970
安値/高値 9948.38─9995.17 安値/高値 9940─10000
出来高(万株) 182266 出来高(単位) 33646
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[東京 5日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は6日続伸した。前日の米国市場
が休場で手掛かりに欠けたが、堅調だった欧州市場を背景に東京市場も金融株や不動産株
などを中心に買いが先行した。ただ、一時的な過熱感が警戒され、海外勢の買いと国内勢
の売りが交錯するなかで前日終値を挟んだ値動きとなった。TOPIXは5月2日の高値
を抜ける場面があったが、上値では利益確定売りが出やすいという。休場明けの米国市場
を確認したいとして、全般は様子見ムードが続いた。
東証1部騰落数は値上がり669銘柄に対し値下がり824銘柄、変わらずが176銘
柄。東証1部の売買代金は1兆1028億円。
米国市場が休場だったことで手掛かりに欠けるなか、堅調だった欧州市場を背景に朝方
の東京市場は買いが先行。金融株や不動産株など内需株を中心に物色された。外資系証券
トレーダーによれば欧州勢によるバスケット買いが観測されたという。一方「騰勢一服と
なったことで上値の指値売り注文が増えている。いったん利益を確定したい水準だろう」
(みずほインベスターズ証券エクイティ情報部長の稲泉雄朗氏)といい、上値は限定され
た。
騰落レシオ(25日平均)が120%を超えるなど一部のテクニカル指標に短期的な過
熱感が出ていることも上値の重しとして意識されるという。市場関係者によると、国内投
資家は利益確定売りスタンスという。市場では「基本的には堅調地合いが続いているとみ
ているが、テクニカルで短期的な過熱感などがあり足元では上げ一服となっている。一段
の上昇には外部環境の改善が必要だろう」(いちよし投資顧問・運用部長の秋野充成氏)
との声が聞かれた。
大和住銀投信投資顧問・投資戦略部長の門司総一郎氏は「安値で買った海外投資家など
は、1万円近辺で利益確定の投資行動をとるため、足元では上値は重い」と指摘する一方
で、「経済指標の改善継続や、今後本格化する決算発表でサプライチェーン復旧や消費の
強さが確認されるなどして、日本株は上昇傾向をたどる」との見方を示した。
個別銘柄では、東京電力<9501.T>が売買高を伴い続伸。5月18日以来、約1カ月半ぶ
りに節目の400円台を回復したことで、信用取引の買い戻しや短期筋による踏み上げ狙
いの買いが入ったという。また5日付日本経済新聞で、福島第1原発の循環注水冷却が軌
道に乗り、順調にいけば17日を目標に「安定的に原子炉を冷やす」とした工程表の「ス
テップ1」が達成できる公算が大きくなったと報じられ、「工程表への評価が低かったこ
とを勘案するとポジティブサプライズ」(JPモルガン証券ストラテジストの北野一氏)
との見方もあった。
半面、ファーストリテイリング<9983.T>が反落した。4日、6月の国内ユニクロ事業の
既存店売上高が前年比3.9%増と2カ月ぶりのプラスになったと発表した。下旬から気
温が上昇し、夏物衣料とスーパークールビズ関連商品の販売が好調だったという。ただ、
市場ではクールビズ関連商品への期待が高かっただけに「予想レンジの下限」(外資系証
券)との声も出ており、軟調に推移した。
(ロイターニュース 杉山容俊)