[シンガポール 6日 ロイター] - サウジアラビアは、代表油種アラブ・ライトのアジア向け公式販売価格(OSP)を6カ月ぶりに引き上げた。複数の関係者が6日明らかにした。中国を筆頭に石油需要の回復が見込まれているためだ。
3月分のOSPを前月比で1バレル当たり0.2ドル引き上げ、指標のオマーン・ドバイ産原油の平均価格に対する上乗せ幅を2.00ドルとした。市場では0.3ドルの引き下げが予想されていた。
シンガポールの石油トレーダーは「OSP(の引き上げは)相当意外だった。石油需要に対するサウジの強気ぶりを示しているのだろう」と語った。
国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、今年は世界石油需要の伸びの半分を中国が占めると予想している。アナリストやトレーダーは、中国で新型コロナウイルスの感染拡大が峠を越し、景気回復が始まるとみられる3月に同国の石油需要が持ち直すとみている。