1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:原油高や円安好感で戻り高値更新もこう着感脱せずか
■外資系証券の注文動向:差し引き30万株の売り越し
■前場の注目材料:OPEC、8年ぶり減産合意
■原油高や円安好感で戻り高値更新もこう着感脱せずか
1日の日本株市場は買い先行の展開になろう。
OPEC(石油輸出国機構)総会での減産合意を受けて原油相場が大幅上昇したほか、外国為替市場で円相場が1ドル114円台の円安が好感される。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の18615円となり、これにサヤ寄せする格好から、日経平均は戻り高値を更新してくることになりそうだ。
米国では11月ADP雇用報告や個人所得が予想を上振れたことで、11月雇用統計への期待が強まったほか、12月利上げを後押しする格好となる。
円安基調が強まることから、輸出関連などがけん引することになろう。
また、インデックス主導のなか、指数インパクトの大きい値がさ株の動向も注目される。
一方で、武田薬 (T:4502)によるカナダの製薬会社バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルの胃腸薬事業買収に関する交渉が破談になったことが明らかになったと報じられている。
米国では医薬品・バイオテクノロジーセクターが軟調となっており、上値の重しになりそうだ。
また、原油相場の上昇も50ドルに届かなかったことから、買い一巡後は出尽くし感につながる可能性がある。
そのため、戻り高値更新後はこう着感が強まりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き30万株の売り越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り920万株、買い890万株、差し引き30万株の売り越しとの観測。
なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
11月24日(木):590万株の買い越し
11月25日(金):10万株の売り越し
11月28日(月):120万株の買い越し
11月29日(火):80万株の買い越し
11月30日(水):30万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(19123.58、+1.98)
・NY原油は上昇(49.44、+4.21)
・OPEC、8年ぶり減産合意
・米11月ADP民間雇用者数21.6万人増
・鳥インフル、新潟県上越でも
・10月住宅着工13.7%増
・自動走行で特区
・武田薬 (T:4502)、デング熱ワクチン
・トヨタ (T:7203)、EV新組織、社長直轄に
☆前場のイベントスケジュール
・09:30 豪・7-9月期民間新規設備投資(予想:-3.0%、前期:-5.4%)
・10:00 中・11月製造業PMI(予想:51.0、10月:51.2)
・10:00 中・11月非製造業PMI(10月:54.0)
・10:45 中・11月財新製造業PMI(予想:51.0、10月:51.2)
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