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NY市場サマリー(11日)

発行済 2019-12-12 08:01
更新済 2019-12-12 08:05
NY市場サマリー(11日)

[11日 ロイター] - <為替> 米連邦準備理事会(FRB)が金利据え置きを決定し、金利変更はないことを示唆したこと受け、ドル指数が4カ月ぶりの低水準を付けた。

FRBは10─11日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定。来年の米大統領選まで緩やかな経済成長が続き、失業も低水準にとどまるとの見方を示し、金利変更はないことを示唆。パウエルFRB議長は記者会見で、利上げの必要性は1990年代半ばの利下げサイクル時より低いとの見解を示した。

主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.33%安の97.095と、8月9日以来の低水準を付けた。

ユーロは0.4%上昇。明日の欧州中央銀行(ECB)理事会はラガルド総裁の下での初めての理事会となるため、新たな態勢下でのECBの方向性を探ろうと、記者会見ではラガルド氏の発言の一言一句に注目されるとみられている。

スウェーデンクローナは対ドルで約4カ月ぶりの高値を更新。インフレ指標が堅調だったことで、マイナス金利政策が終了されるとの見方が強まった。

香港ドルは対米ドルで7月24日以来の高値を更新。市場関係者はキャリー・トレードの巻き戻しがあったとの見方を示している。

英ポンドは薄商いの中、0.37%高。一部世論調査では明日の総選挙でジョンソン首相率いる与党保守党は過半数を確保できない可能性も示されている。

<債券> 国債利回りが低下。12日投開票の英総選挙のほか、米国の対中追加関税期限が15日に迫っていることなどが影響した。また、この日のFOMCに合わせて会見したパウエルFRB議長がインフレについてハト派的な発言をしたことも材料視された。

議長は会見で、インフレ2%目標の達成は非常に困難と指摘。利上げにはインフレの大幅かつ持続的な上昇が必要とも述べ、利回りがさらに低下した。

米利回り曲線は3日連続でフラット化し、2年債と10年債の利回り格差は16ベーシスポイント(bp)と、2週間ぶりの水準に縮小した。

市場では12日に迫った英総選挙への警戒も広がった。調査会社ユーガブは予測モデルにおける不確実性が高いため、どの政党も過半数に達しないハングパーラメント(宙づり議会)になる可能性も排除できないとした。

午後の取引で、米10年債利回り (US10YT=RR)は1.791%に低下。前日終盤は1.831%だった。

30年債利回り (US30YT=RR)は前日の2.252%から2.224%に低下。2年債利回り (US2YT=RR)も1.615%と、前日の1.652%から低下した。

<株式> 小反発して取引を終えた。FRBは11日まで開いたFOMCで政策金利の据え置きを決定。緩やかな経済成長や低失業率は来年の米大統領選まで続くとの見方を示し、金利が現行水準にとどまる可能性が高いことを示唆した。[nL4N28L3KX]

D.A.デビッドソンのウェルスマネジメントリサーチ責任者、ジェームズ・レーガン氏は「これまで株価を押し上げてきた3度の利下げの効果を損なう材料は特になかった。金利環境はかなり良好であり、成長支援につながることが期待される」と指摘。その上で「焦点は再び通商協議に戻る」との見方を示した。

FRB当局者は、今後の金利変更の必要性を判断するうえで「世界の動向」を引き続き見守るとしたほか、「弱いインフレ圧力」を注視する姿勢も示した。

米労働省がこの日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇し、市場予想の0.2%上昇を上回った。

S&P500の主要セクターは大半がプラス圏で引け、素材 (SPLRCM)や情報技術 (SPLRCT)が上げを主導した。

個別銘柄ではホームセンター大手のホーム・デポ (N:HD)が1.8%安。2020年度の売上高見通しが市場予想を下回った。

アパレルのアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ (N:AEO)は6.5%急落。年末商戦にかかる第4・四半期の利益と既存店売上高の見通しが市場予想を下回った。

<金先物> ドルが対ユーロで下落に転じたことなどを背景に続伸。中心限月2月物の清算値は前日比6.90ドル(0.47%)高の1オンス=1475.00ドル。

外国為替市場では、早朝まで堅調に推移していたドルが対ユーロで弱含みに転じた。これに伴い、ドル建てで取引される金は割安感から買われやすくなった。また、米国による 対中制裁関税第4弾の発動を15日に控えて、両国の協議の行方に警戒感が広がっている ことも安全資産とされる金の買いを後押しした。

<米原油先物> 米国内の石油在庫増加を嫌気して売られ、反落。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値は前日清算値比0.48ドル(0.81%)安の1バレル=58.76ドル。2月物の清算値は0.49ドル安の58.65ドル。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した6日までの1週間の米国内原油在庫は前週比80万バレル増。市場予想(ロイター調査)の280万バレル減に反して、積み増しとなった。ガソリン在庫は250万バレル増、ディスティレート(留出油)在庫は410万バレル増と、石油製品の増加幅はいずれも市場予想の2倍以上に膨らんだ。これを受けて供給過剰懸念が再燃。EIA週報の発表直後に売り込まれ、相場は一時58.11ドルまで下落した。

ガソリン在庫の急増は、先週の荒天の影響を受けた一時的な需要減少が要因と市場関係者の間で指摘があったものの、見直し買いは限られた。

米国の対中制裁関税「第4弾」の発動期限を15日に控えて、米中両国の交渉団が発動を延期する方向で調整を続けていると報じられているが、貿易協議の行方に対する警戒感が依然根強く、上値を抑えているもよう。

ドル/円 NY終値 108.54/108.57

始値 108.69

高値 108.76

安値 108.48

ユーロ/ドル NY終値 1.1128/1.1132

始値 1.1080 (EUR=)

高値 1.1144

安値 1.1071

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 103*08.50 2.2249% (US30YT=RR)

前営業日終値 102*21.00 2.2520%

10年債(指標銘柄) 17時03分 99*19.50 1.7931% (US10YT=RR)

前営業日終値 99*08.50 1.8310%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*11.00 1.6381% (US5YT=RR)

前営業日終値 99*04.75 1.6790%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.88 1.6154% (US2YT=RR)

前営業日終値 99*22.63 1.6520%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 27911.30 +29.58 +0.11 (DJI)

前営業日終値 27881.72

ナスダック総合 8654.05 +37.87 +0.44 (IXIC)

前営業日終値 8616.18

S&P総合500種 3141.63 +9.11 +0.29 (SPX)

前営業日終値 3132.52

COMEX金 2月限 1475.0 +6.9

前営業日終値 1468.1

COMEX銀 3月限 1684.9 +14.7

前営業日終値 1670.2

北海ブレント 2月限 63.72 ‐0.62 (LCOc1)

前営業日終値 64.34

米WTI先物 1月限 58.76 ‐0.48 (CLc1)

前営業日終値 59.24

CRB商品指数 181.4941 ‐0.6726 (TRCCRB)

前営業日終値 182.1667 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191211T230118+0000

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