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NY市場サマリー(8日)

発行済 2020-05-09 06:43
更新済 2020-05-09 06:45
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[8日 ロイター] - <為替> ドルが対円で上昇。朝方発表された4月の米雇用統計は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が影響し雇用者数が大幅な落ち込みとなったものの、予想ほどは悪化しなかった。

米株高となる中、リスク選好度も高まった。

雇用統計では非農業部門雇用者数が前月から2050万人減と、1930年代の大恐慌以降で最大の落ち込みとなった。エコノミスト予想は2200万人減だった。失業率は14.7%と、第2次世界対戦後に記録した1982年11月の10.8%を上回り、戦後最悪となった。

終盤の取引で、ドル/円は0.4%高の106.71円。ユーロ/ドル (EUR=EBS)は横ばいの1.0836ドル。

ドル指数 (=USD)はほぼ変わらずの99.77。

週足では、ドルは対ユーロと対スイスフランで約1カ月ぶりの上昇を記録した。

バンノックバーン・グローバル・フォレックスの首席市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、市場は雇用統計に反応薄だったと指摘した。

OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏も「雇用統計から新材料は得られなかった。相場の動きは失われた雇用の大半が一時的との見方を示唆している」と述べた。

<債券> 国債相場が上昇し、2年債利回りは過去最低を更新したほか、金利先物が引き続きマイナス金利を織り込む動きとなった。ただマイナス金利については懐疑的な見方も根強い。午後に入ると週末を迎えたポジション調整から上値が抑えられた。

4月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から2050万人減となり、1930年代の大恐慌(グレート・ディプレッション)以降で最大の落ち込みとなった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が米経済に打撃を与えていることが浮き彫りとなった。

投資家は景気が回復するまでの期間や、追加的な財政・金融対策の規模を見極めようとしている。経済再開の動きを評価する形でリスク選好が持ち直す中、国債利回りは今後上昇に向かうとの見方もある一方で、「金利低下や流動性拡大を背景に強気な取引をせざるを得ない状況」(PGIMフィクストインカム)という。

米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は8日、追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る議会との協議を中止したとし、複数州による経済活動再開の行方を見極めるため、今月は新たな刺激策を検討しない考えを示した。

マイナス金利を巡っては、パウエル議長を筆頭に連邦準備理事会(FRB)当局者らが導入に否定的な考えを示している。マイナス金利とは、民間の金融機関が中央銀行に預けている預金の金利がマイナスになることで、銀行が手数料を取られる形になる。UBSのストラテジストは「マイナス金利となった場合、現在のビジネスモデルでは短期金融市場にかなりの負荷がかかることになる」と述べた。

金利先物<0#FF:>は一時、12月のマイナス金利導入を織り込み、その後は来年4月の導入を織り込んだ。

2年債利回り (US2YT=RR)は一時0.105%に低下し、その後は0.1508%で推移。10年債利回り (US10YT=RR)は0.680%で推移。一時0.607%に低下した。

<株式> 主要3指数がそろって上昇して終了した。朝方発表の4月の雇用統計は新型コロナウイルス感染拡大を受け雇用者数が大きく減少したものの、予想ほどは悪化しなかった。

この日はS&P500の全11部門がプラス圏で終了。中でもエネルギー株 (SPNY)が4.3%と大きく上昇した。このほか、一部の国内店舗の営業を来週に再開すると発表したアップル (O:AAPL)が2.4%上昇したことも押し上げ要因となった。

労働省発表の4月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から2050万人減となり、1930年代の大恐慌(グレート・ディプレッション)以降で最大の落ち込みとなったものの、エコノミスト予想の2200万人減ほどは減少しなかった。また、失業率は14.7%と戦後最悪となったものの、市場予想の16%ほど悪化しなかった。

ヌビーンの最高投資責任者(CIO)、ブライアン・ニック氏は「今回の雇用統計を悲惨以外の何ものでもないと言わざるを得ないのは苦しいが、それでも市場予想と比べると何らかの救いはあった」と指摘。ただ「市場では新型ウイルス感染に関する情報が重要視されており、経済指標は看過される傾向がある」と述べた。

米株式市場は3月終盤以降、新型ウイルス感染拡大に対応するための大規模な金融・財政政策が押し上げ要因となり大きく回復しており、ナスダック総合指数は7日、年初からの下落を解消しプラス圏に浮上。この日は5連騰と、連続での上昇は2019年12月以降で最長となった。

また、米株式市場の投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数) (VIX)は27.98に低下。2月26日以来、初めて30を下回った。

市場は新型ウイルス感染拡大抑制策が緩和され経済活動がどのように再開されていくのか注目。中国の劉鶴副首相と米国のライトハイザー通商代表部(USTR)代表およびムニューシン財務長官が8日に電話協議し、両国が今年初めに署名した第1段階の通商合意について話し合ったと伝わったことも、市場の楽観的なムードに貢献した。

個別銘柄では、配車大手ウーバー・テクノロジーズ (N:UBER)が6.0%高。7日発表の第1・四半期決算は料理宅配事業が好調で14%増収となった。

石油・天然ガス生産会社ノーブル・エナジー (O:NBL)は13.5%高。原油安に対応するために減産を実施すると同時に、設備投資を一段と縮小すると発表したことが買い材料となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.95対1の比率で上回った。ナスダックでは3.47対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は101億株。直近20営業日の平均は114億株。

<金先物> 米雇用統計の悪化が市場予想を下回ったことや、米中両国間の緊張緩和への期待感を背景に反落した。中心限月6月物の清算値は前日比11.90ドル(0.69%)安の1オンス=1713.90ドル。

米労働省が朝方発表した4月の雇用統計(季節調整済み)によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、失業率は14.7%と前月の4.4%から急上昇。戦後最悪となったが、悪化の程度は予想を下回った。

また、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と劉鶴中国副首相が米東部時間7日、新型コロナの世界経済への影響や、第1段階の貿易合意について電話で協議。新型コロナをめぐって対立している両国だが、貿易合意の実現に向けた協力では一致しており、緊張緩和への期待が高まった。

これを受け、安全資産の金は売り圧力にさらされ、金相場は引けにかけて軟調に推移した。

金塊現物相場は午後3時現在、11.775ドル安の1705.120ドル。

<米原油先物> 欧米での経済活動再開への期待や米国の原油生産縮小を受け、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値は前日比1.19ドル(5.05%)高の1バレル=24.74ドルとなった。7月物は1.34ドル高の26.17ドルだった。新型コロナウイルスの感染拡大で停止していた経済活動を再開する動きが欧米で広がっている。米国では、半数以上の州で規制緩和に動いており、一部では小売店やレストランなどの営業が再開した。エネルギー需要の回復への期待が、このところの原油相場を支えている。

6月物清算値は、前週末比で約25%高と大幅に上昇した。

米国では、シェール生産会社や石油メジャーなどによる生産縮小の動きが加速している。米エネルギー情報局によると、原油の在庫量は増加が続いているものの、積み上がりのペースは4月に比べて緩やかになっており、需給改善が意識され、先物価格を押し上げた。米労働省が朝方発表した4月の雇用統計では、失業率が14.7%と戦後最悪の水準となったが、市場予想を下回ったこともあり、影響は限定的だった。

ドル/円 NY終値 106.65/106.68

始値 106.35

高値 106.74

安値 106.29

ユーロ/ドル NY終値 1.0840/1.0841

始値 1.0843 (EUR=)

高値 1.0875

安値 1.0816

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 114*30.00 1.3858% (US30YT=RR)

前営業日終値 116*21.00 1.3210%

10年債(指標銘柄) 17時05分 107*22.00 0.6847% (US10YT=RR)

前営業日終値 108*07.00 0.6310%

5年債(指標銘柄) 17時01分 100*06.50 0.3338% (US5YT=RR)

前営業日終値 100*12.75 0.2940%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.75 0.1608% (US2YT=RR)

前営業日終値 99*31.75 0.1290%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 24331.32 +455.43 +1.91 (DJI)

前営業日終値 23875.89

ナスダック総合 9121.32 +141.66 +1.58 (IXIC)

前営業日終値 8979.66

S&P総合500種 2929.80 +48.61 +1.69 (SPX)

前営業日終値 2881.19

COMEX金 6月限 1713.9 ‐11.9 <0#GC:>

前営業日終値 1725.8

COMEX銀 7月限 1577.8 +18.8 <0#SI:>

前営業日終値 1559.0

北海ブレント 7月限 30.97 +1.51 (LCOc1)<0#LCO:>

前営業日終値 29.46

米WTI先物 6月限 24.74 +1.19 (CLc1)<0#CL:>

前営業日終値 23.55

CRB商品指数 124.7397 +2.1560 (TRCCRB)

前営業日終値 122.5837 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200508T214300+0000

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