[オタワ 10日 ロイター] - カナダ統計局が10日発表した5月の失業率は5.1%に改善し、過去最低を更新した。雇用者数はフルタイムが3万9800人増え、予想の3万人増を上回った。
正社員の平均時給は4.5%上昇し、4月の3.4%から加速。労働市場が極めて逼迫していた2019年と同水準となった。
この結果を受け、カナダ銀行(中央銀行)が7月の政策決定でより積極的に利上げを行うべきとする声が高まる可能性がある。
TDセキュリティーズのカナダ担当チーフストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏は、タカ派寄り政策を求める見方が強まり、来月に75ベーシスポイント(bp)の利上げが行われる観測に拍車をかけると予想した。
中銀は今月1日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を50bp引き上げ、1.5%にすると発表。インフレを目標水準に戻すために「必要に応じて一段と力強く」対応する用意があると表明していた。