Aniruddha Ghosh
[7日 ロイター] - HSBCは7日、米金融大手のゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーが来年に同業他社と比べて好調な業績を達成するとの見方を示した。企業の合併・買収(M&A)が増える上、資産運用事業が勢い付くためだ。
HSBCによると、ゴールドマンとモルガン・スタンレーの両社はここ十年間にわたり投資銀行事業が低調だったが、2024年は増収率が1桁台の後半から2桁台の前半になり、24年と25年は利益が大きく伸びると見込まれる。
HSBCの首席アナリスト、ソール・マルティネス氏は、伝統的市場と資本市場に重点を置く銀行の間では収入見通しに「分岐点」が浮かび上がっていると指摘。好ましい投資対象としてゴールドマンを挙げた。
同氏は、低調な経済成長環境の中でさえ、経済成長や金利、インフレの方向性の視界がより良好になっていることが、株式と債券の発行およびM&Aの起爆剤となるはずだと分析した。
一方、バンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴの各社は顧客への貸出金利の上昇が追い風となっているが、融資は伸び悩んでおり、預金の利払い費が増加している。
HSBCは、バンク・オブ・アメリカとウェルズ・ファーゴは今後、純金利収入が減少するとの見通しを示した。