[ロンドン 12日 ロイター] - 米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)が12日に公表した9月のファンドマネジャー調査によると、世界的なシステミック・クレジット・イベント(信用事由)の原因となる可能性が最も高いとみられているのは中国の不動産だった。
中国の成長見通しについて投資家が過去1年以上で最も悲観的なことも示された。
最大の信用イベントリスクとして33%が中国不動産を挙げ、米国と欧州連合(EU)の商業用不動産(32%)を上回った。
今後12カ月で中国の成長が加速するとの回答は差し引きゼロ%と2月の78%から急低下した。また厳しい新型コロナウイルス抑制策のさなかの1年前の水準も下回った。
調査は9月1─7日に6160億ドルの運用資産を持つ222のファンドマネージャーを対象に実施された。中国では不動産最大手の碧桂園(カントリー・ガーデン・ホールディングス)の債務問題が浮上している。
ただ、中国を除く世界の経済成長に対する投資家心理は改善。回答者の約4分の3が世界経済は軟着陸(ソフトランディング)するか、世界経済は全く減速しないとの予想を示した。
日本については、日本株をオーバーウエートにする度合いが2018年12月以降で最も強くなるなど、投資家が強気な姿勢を維持していることが判明。米国株についても、新興国株式からのシフトが進む中、22年8月以来初めてオーバーウエートになったことが分かった。