Jihoon Lee
[ソウル 5日 ロイター] - 韓国統計局が5日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3.7%と市場予想を上回った。2カ月連続で加速し、5カ月ぶりの高い伸びとなった。中央銀行の制約的な政策が当面維持される見通しが高まった。
8月の上昇率は3.4%だった。ロイター調査でアナリストは9月も前月と同じになると予想していた。
秋慶鎬・企画財政相はデータ発表後、インフレ率は季節要因が弱まることから10月以降に再び安定する見通しだと述べた。
9月のインフレ率は中銀予測をやや上回ったが、中銀も年末までには3%前後まで鈍化するとの見通しを示した。
新韓投資証券の債券アナリストは「次回の政策決定会合を2週間後に控える中、債券利回りがこのところ急上昇しており、インフレ率も予想を上回った。中銀がタカ派的なスタンスを弱める可能性は低い」と語った。
その上で、「秋夕(中秋節)の連休と原油高が(インフレ加速の)主な要因で、政策的に重要なサービス部門の物価上昇圧力は継続的に緩和している」と指摘した。
中銀は前回8月の会合まで5回連続で金利を据え置いた。次回会合は今月19日。
CPIは前月比では0.6%上昇した。8月は1.0%上昇、市場予想は0.3%上昇だった。
内訳では石油製品が前月比4.0%上昇、農産品が4.1%上昇、公益事業が5.3%上昇した。
変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比3.3%上昇で、前月から横ばいだった。