Pete Schroeder
[ワシントン 7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は7日、上院銀行委員会の公聴会で行った証言で、FRBが独自の中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行する可能性を大きく否定した。
パウエル議長は、当局者はこうしたツールの導入に向けた行動を起こすことからは「程遠い」ところにいるとし、「中央銀行デジタル通貨について懸念する必要はない。すぐに実現する公算はない」と述べた。
その上で、FRBは銀行システムと競合するような個人向け口座の設立に関心がないほか、個人の金融取引をFRBが監視することも支持しないと言及。「いつかこうしたことを実施するとしても、検討することさえもまだ先の話になる」と語った。
このほか、金融機関向けの国際的な自己資本比率規制「バーゼル3」に関連し、FRBは「バーゼル3エンドゲーム(最終化)」案の変更について2024年を通して検討していくと表明。早く完成させるよりも、正しいものにすることの方が重要との考えを示した。