トランプ米大統領が12月までに残りのすべての中国輸入品に関税を課すことを検討していたという報道の後、中国人民元は2年ぶりの安値近辺まで下落した。
USD / CNYは午後1時48分時点で0.01%高の6.9691となり、人民元は1ドルあたり7.0000という節目に近づいた。
ブルームバーグによると、11月に予定されるトランプ米大統領と習近平主席の会談がうまくいかない場合、米国は残りの2570億ドルの中国からの輸入品に関税を課す準備をしているとされる。このニュースにより元は下落した。両首脳は、11月末にアルゼンチンで開催されるG20で会う予定だ。
中国人民銀行による今年4回目の預金準備率引き下げを受けて、人民元は、ここ数カ月で下押し圧力を受けており、4月から9%下落した。
最近の人民元の弱さにもかかわらず、中国のメディアは今週、人民元がドルに対して7.0000を超える可能性は低いと述べた。
中国人民銀行は、火曜日に基準値を10年ぶりの最低レベルに設定した。元の基準レートは6.9574ドルで、前回の6.9377ドルより0.3%安かった。
一方、ドルインデックスは、0.3%高の96.44となった。米ドルは、米中間の貿易摩擦の影響で安全資産としてのニーズが高まった。
不透明な時期に安全資産とみなされる日本円は、日本銀行の金融政策発表の前に、ドルに対して0.28%下落した。