FRBが金利の据え置きを行うとの見方が強まり、金曜日アジア時間の米ドルは持ち合いとなった。
主要通貨に対するドルの強さを表す、ドルインデックスは日本時間金曜日の13時54分時点で、0.02%高の96.787となっている。
ウォールストリートジャーナル紙はFRBが予想よりも遅いペースで金融引き締め政策を行う可能性があると報じている。
木曜日にパウエルFRB議長が米国経済に対する強気発言を行った後に、上記の報道が伝えられた。
FOMC(12月18~19日開催)を控えたブラックアウト期間を前に予定された、最後の公式声明において、「現在の米経済は非常に良好に推移している。雇用創出は堅調であり、賃金も徐々に増加している」「実際、複数の経済指標から労働市場の堅調さがわかっている」と同氏は述べた。
FRBは12月18~19日に行われるFOMCにおいて、今年度4回目利上げを行うと予想されていた。しかし、米中貿易戦争の激化や株式市場の低迷を受けて、市場では2019年に利上げが行われないという見方が強まっている。
「次回のFOMCでの決定によって、米国債利回り、株式市場の動向が決まるだろう。現在の為替市場では、既にFOMCの予想を織り込んでいる」
一方、中国 人民元は中国人民銀行(PBOC)が基準値を前日に設定した6.8599から6.8664に変更したため、米ドルに対して0.2%安となった。
日本銀行の黒田総裁は、「FRBの利上げによって日銀が動くとは限らない」と発言したことを受け、USD/JPYは0.2%高となっている。
日銀は米中貿易戦争によるリスクやブレグジットの動向を慎重にみている。
一方、AUD/USDは0.7233で変動はない。