米中両国が合意に向けた覚書を準備しているとの報道を受けて、アジア時間21日の人民元は米ドルに対して上昇している。
「合意に向けた大筋が協議の中で話し合われ始めている」とロイターは情報筋の話として報じた。今回の動きは貿易摩擦解消に向けた過去最大の進歩であるとロイターは述べている。
また、両国は主要な構造問題に対して6つの覚書を準備しており、技術移転や非関税障壁を含んでいるとのこと。
今回の報道は人民元にとって好材料であると考えられている。日本時間午後2時52分時点で、米ドル/人民元は0.3%安の6.6995で取引されている。
中国人民銀行(PBOC)は、人民元の対ドル基準値を昨日の6.7558に対して、6.7220に設定している。
一方、豪ドル/米ドルは0.7安の0.7109となっている。1月の堅調な雇用統計を受けて、午前の取引で豪ドルは2週間ぶりの高値である0.7207まで上昇した。
しかしその後、ウエストパック銀行の利下げを予想するレポートが発表され、豪ドルは下落した。
同銀行によると、2019年8月と11月で計2回の利下げが行われるとのこと。
オーストラリア準備銀行(RBA)のフィリップ・ロウ総裁は、オーストラリアは2月初めに金融引き締め政策から後退しており、次の金利決定では利上げも利下げもあり得ると述べていた。
他方、米ドルインデックスは0.1%高の96.412。
昨夜、1月のFOMC議事録によってFRBが政策金利を据え置くとの期待が高まった。
20日公開のFOMC議事録によると、FOMCメンバーはバランスシート政策を今年までに終了し、米国経済や世界経済の健全性をより理解するために、金利を据え置くことが望ましいとの考えを示した。
議事要旨は「ほぼ全員の参加者が、資産縮小を年内に停止する計画を近く発表することが望ましいとの考えを示した」としている。
ドル/日本円はほぼ横ばいの110.74となっている。