[11日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス (N:GS)のエコノミストらは11日、米中貿易戦争がリセッション(景気後退)につながるリスクが高まっていると指摘した。両国は2020年の米大統領選までには通商協議で合意しないとの見方も示した。
同行のエコノミスト、ヤン・ハチウス氏、アレック・フィリップス氏、デービッド・メリクル氏は、顧客向けノートで「われわれは3000億ドル相当の中国製品に対する関税が発動されると予想する」と述べた。
トランプ米大統領は今月1日、3000億ドル相当の中国製品に9月1日から10%の制裁関税を課す方針を明らかにした。これを受け、中国は米国産農産品の購入を停止した。[nL4N24X6CP]
米国はまた、中国を「為替操作国」に認定した。
ゴールドマンは、貿易摩擦による米経済への影響がこれまでの予想よりも大きくなるとみて、第4・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率見通しを20ベーシスポイント(bp)引き下げ、1.8%とした。
サプライチェーンに支障が出て投入コストが上昇することで米企業は国内での経済活動を抑制する可能性があると指摘。そのような「方針を巡る不透明感」は企業の設備投資縮小にもつながる可能性があるとしている。