[ニューヨーク 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が予想通りに25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定したものの、今後の追加緩和については明確な見通しを示さなかったことを受けドルが上昇。対円で7週間ぶり、対スイスフランでは3カ月ぶりの高値を付けた。
FRBは18日まで2日間の日程で開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.75─2.00%に25bp引き下げることを7対3で決定。現在見られている世界的なリスクのほか、企業投資の弱体化などを認めた格好となったものの、今後の金融政策の行方については明確に示さなかった。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「FRBは世界的な向かい風から米経済を守るために追加利下げを決定した」とし、「FRBが示した新たな見通しのトーンは、世界的なリスクにもかかわらずおおむね健全だった。この結果、ドルはこのところの高値から大きく下げることはないとみられる」と述べた。
チルトン・トラストの最高投資責任者、ティム・ホラン氏は「市場が期待したよりややタカ派的な決定だった。政策決定者の中にさまざまな意見があることが確認されたと考える」と指摘した。
終盤の取引でドル/円は0.3%高の108.42円。一時は7週間ぶり高値の108.43円を付けた。
主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.3%高の98.56。対スイスフランでは0.9981フランに上昇した。ユーロは対ドルで0.3%安の1.1031ドル。
FOMCがこなされた後、市場の焦点は18―19日の日銀の金融政策決定会合に移った。
ドル/円 NY終値 108.44/108.47
始値 108.19
高値 108.47
安値 108.11
ユーロ/ドル NY終値 1.1029/1.1031
始値 1.1042
高値 1.1068
安値 1.1015