[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルがほぼ変わらず。注目されていたトランプ米大統領の講演では米中通商交渉に関する新たな詳細は示されなかった。
トランプ大統領はこの日、ニューヨークのエコノミック・クラブで講演し、連邦準備理事会(FRB)の金融政策によって米国が他国との競争で不利な形勢に追い込まれていると批判し、マイナス金利を導入するよう改めて要求した。[nL4N27S3VO]
市場では、通商交渉について新たな言及があるか注目が集まっていただけに、新情報の欠如は悲観的なシグナルとも受け取られた。
BMOキャピタル・マーケッツの為替戦略グローバル主任グレッグ・アンダーソン氏は「トランプ大統領の講演から何ら新たな情報は出てこなかった。唯一ニュースと言えるのは、合意文書への署名の日程について発表しなかったことで、市場の期待は裏切られた」とし、「幾分リスク資産を手放す動きが出た」と述べた。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.11%高の98.310。トランプ大統領が講演を始める前は98.304近辺で推移していた。
一部でリスクオフの動きとなる中、安全資産の買いが入り、ドル/円は0.08%安、ドル/スイスフランも0.09%安。
オフショア人民元は0.17%安の7.018元。香港で続いている混乱や軟調な中国経済指標も圧迫材料となった。
ドル/円 NY終値 109.00/109.03
始値 109.21
高値 109.23
安値 108.94
ユーロ/ドル NY終値 1.1007/1.1011
始値 1.1016
高値 1.1022
安値 1.1003