[ニューヨーク 27日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅安となった。米連邦準備理事会(FRB)が予想通り0.75%ポイントの利上げを決定したものの、経済が軟化している兆候があると指摘したことを受けた。
ドルは連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表直後に上昇したものの、すぐに反転し、前日終値水準をやや下回った。パウエルFRB議長の会見での発言がハト派的と受け止められた。
FRBは26─27日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.25─2.50%とした。ただ、経済減速の兆候が見られると指摘した。
ステートストリートのシニアグローバルマーケットストラテジスト、マービン・ロー氏は「声明をタカ派と捉えることは可能だが、ここ数回のFOMCで示した利上げ継続方針とほぼ変わらなかった。政策金利は中立水準となったが、FRBは制約的な水準まで引き上げる必要があると引き続き考えている」と指摘。「理論的にはタカ派的な環境下ではドル高になるはずだが、すでに織り込み済みで、今月に入りドルは大きく動いていた」と述べた。
CMEのフェドウォッチ・ツールによると、9月FOMCでの50bp引き上げ予想は26日の50.7%から60.9%に上昇。一方、75bp引き上げ予想は41.2%から35.2%に低下した。
ドル指数は0.756%安の106.310。ユーロ/ドルは0.97%高の1.0212ドル。
米商務省が27日公表した6月の財(モノ)の貿易収支は赤字額が前月比5.6%減の982億ドルとなった。また6月の耐久財受注統計では、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月比0.5%増と、予想の0.2%を上回って増加した。
日本円は対ドルで0.26%高の 136.58円。ポンド/ドルは1.25%高の1.2175ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは8.65%高の2万2792.02ドル。
ドル/円 NY終値 136.55/136.58
始値 136.70
高値 137.46
安値 136.33
ユーロ/ドル NY終値 1.0202/1.0206
始値 1.0151
高値 1.0220
安値 1.0097