[メルボルン 11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続伸。米国の景気後退(リセッション)懸念が和らぎ、買い意欲が高まった。ただ、中国の新型コロナウイルス感染拡大が需要下押しリスクとして意識されていることから週間では4%を超える下げとなっている。
北海ブレント先物は0101GMT(日本時間午前10時01分)時点で0.23ドル(0.3%)高の1バレル=93.80ドル。米WTI先物は0.28ドル(0.3%)高の86.75ドル。
週間でWTIは6%超下落し、ブレントは約5%安となっている。
前日発表の米消費者物価指数(CPI)上昇率が予想を下回ったことから利上げ減速や景気の軟着陸(ソフトランディング)の期待が高まり、ドルが急落。これが原油相場を押し上げた。
ただ、中国のコロナ感染拡大が引き続き需要の下振れリスクとなっているため、原油の上値は抑えられたとアナリストは分析。広東省の広州市当局は10日、住民に在宅勤務を勧告した。
SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス氏は、トレーダーは中国のロックダウン(封鎖措置)に過敏になっているため、上値を追う動きがしばらく抑えられる可能性があると指摘。「だが、昨日から状況が大きく好転したことは間違いない」とした。