[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米景気減速の兆候を改めて示す内容となった指標が材料視された。一方、ドイツが経済見通しを上方修正したことがユーロへの追い風となった。
主要通貨に対するドル指数は0.354%安。
ユーロ/ドルは0.6%高。
3月の米耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が予想以上に減少。2月分も下方修正された。
ドイツ政府は春の経済予測を発表し、2023年の経済成長率見通しを従来の0.2%から0.4%に小幅上方修正した。
OANDAのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は、欧州の経済や見通しにはなお多くのリスクがあるとしつつも、 「サプライズをもたらしている」と指摘した。
マッコーリーのグローバルFX&金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は、ドルの主要通貨に対する動きは米景気減速とインフレ鈍化の初期の兆候を反映していると指摘。「米国で起こっている、もしくは起ころうとしている最終財・サービス価格のディスインフレは、他の国で起こるディスインフレよりも激しく、より著しいものとなるだろう」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)は5月の会合で0.25%ポイント利上げし、その後は利上げを停止する公算が大きいと予想される半面、 欧州中央銀行(ECB)は一段の利上げに動くと想定されている。
スウェーデン中央銀行は26日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ3.50%とした。6月か9月に追加利上げがあるとの見通しを示す一方で、引き締めはほぼ終了したと表明した。
ユーロは対スウェーデンクローナで1.05%高の11.426クローナと、1日としては3月上旬以来の大幅な伸びを記録。ドル/クローナは中銀の政策決定後、それまでの下げから切り返し、0.9%高の10.337クローナ。
ポンド/ドルは0.39%高の1.2457ドル、円も対ドルで0.13%上昇し1ドル=133.52円。
ドル/円 NY終値 133.66/133.67
始値 133.40
高値 133.93
安値 133.02
ユーロ/ドル NY終値 1.1040/1.1044
始値 1.1043
高値 1.1095
安値 1.1032