[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し安定的に推移した。4月の米消費者物価指数は前年比の伸びがやや減速したものの、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の見通しを明確に示すには至らなかった。
労働省が朝方発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比の伸び率が4.9%と2年ぶりに5%を下回り、2021年4月以降で最小となった。前月比で0.4%上昇し、伸び率は前月の0.1%から加速。ロイターがまとめたエコノミスト予想は前月比0.4%上昇、前年比5.0%上昇だった。
クレディ・スイス(ニューヨーク)のマクロ・トレーディング・ストラテジスト、アルビス・マリノ氏は「FRBは他の主要中銀に先駆けて利下げに着手し、速いスピードで金利を引き下げていくとの見方が市場で出ていたが、今回のCPI統計でこうした見方が暫定的に裏付けられた格好だ。ただ、速いスピードでの大幅な利下げが必要かは示されなかった」と指摘。「市場で大きな動きが予想されていたものの、実際の結果がそれほど衝撃的でない場合、将来のボラティリティーに対する観測は低下する傾向がある」と述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.1%高の101.48。一時は101.21まで低下していた。
ユーロ/ドルは0.15%高の1.0979ドル。
ポンド/ドルは横ばいの1.2624ドル。
ドル/円は0.73%安の134.25円。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.24%高の2万7730ドル。一時は約3%下落していた。
ドル/円 NY終値 134.34/134.37
始値 135.19
高値 135.41
安値 134.12
ユーロ/ドル NY終値 1.0980/1.0984
始値 1.0953
高値 1.1006
安値 1.0942