[ニューヨーク 16日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇し一時1カ月ぶり高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事の発言などを受け、3月の利下げ観測が後退した。
CMEのフェドウォッチによると、FRBが3月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施する可能性は66.9%。前日は81%だった。
ドル指数は一時、12月13日以来の高値となる103.42まで上昇した。終盤は0.73%高の103.38だった。
ウォラー理事は、FRBが2%とするインフレ目標の達成は「射程圏内」にあるとの見方を示しながらも、インフレ率の低下が持続すると明確になるまで利下げを急ぐべきでないと述べた。
ゴールドマン・サックスは、FRBが3月から3回連続で利下げを実施するとの見方に変更はないが、ウォラー氏の発言は、FRBの利下げが後ずれする可能性や、利下げを四半期に1回とする可能性を高めたと述べた。
ユーロは0.72%安の1.0869ドル。15日のナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁発言の影響が続いている。
祝日明けとなる米国債市場で10年国債利回りが11.9bp上昇したことも、ドルを下支えした。
英ポンドは0.79%安の1.262ドル。英賃金の伸びが急減速したことで、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)の年内大幅利下げ観測が浮上した。
ドル/円は一時12月7日以来の高値147.31円をつけた。終盤は1.04%高の147.26円となった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.39%上昇し4万3272ドル。
ドル/円 NY終値 147.18/147.23
始値 146.60
高値 147.31
安値 146.29
ユーロ/ドル NY終値 1.0874/1.0878
始値 1.0890
高値 1.0897
安値 1.0863