日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
終値 8535.67 -201.99 終値 8480 -170
寄り付き 8578.71 寄り付き 8460
安値/高値 8520.97─8584.05 安値/高値 8450─8520
東証出来高(万株) 169391 出来高(単位) 39873
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[東京 12日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は続落した。欧米債務懸念から
前週末の欧米株が下落し、週明けの東京市場も売りが先行。日経平均は200円を超える
下落となった。欧州中央銀行(ECB)のシュタルク専務理事の辞任表明を受け対ユーロ
で円高が進んだほか、景気後退懸念から輸出株をはじめ幅広く売られた。買い戻しなどで
下値は限られたが、リスク回避姿勢から戻りも鈍く、方向感に欠ける展開となった。
東証1部騰落数は値上がり152銘柄に対し値下がり1451銘柄、変わらずが61銘
柄。東証1部の売買代金は1兆0710億円となった。
前週末の米国株式市場は大幅続落。ECBのシュタルク専務理事が辞任を表明したが、
ECBが進める国債買い入れをめぐる対立が原因とみられることから欧州債務問題に対す
る市場の不安が強まり、米主要株価指数は軒並み2%を超える値下がりとなった。これを
受け序盤の東京市場は売りが先行。海外勢の主力株売りが先行し、自動車、ハイテクなど
の輸出株が軟調だった。
前場引けにかけ買い戻しなどで下げ渋る場面もあったが、戻りは限定された。外資系証
券トレーダーによると「欧州債務危機などを背景とした投資家のリスク回避姿勢は変わっ
ておらず、海外勢、特に欧州投資家の売り姿勢が続いている」という。欧州債務危機への
懸念は根強く、ギリシャのデフォルト(債務不履行)やユーロ離脱となれば「欧州金融シ
ステムの混乱は避けられない。押し目買いも入れにくい」(大手証券エクイティ部)との
見方もあった。
後場にはユーロ/円が104.15円付近まで急落したことを受け、株価が下げ幅を拡
げる場面があった。「ユーロの一段安をきっかけに、先物主導で下げ幅が拡大した。欧州
債務問題の深刻化に歯止めをかける材料が乏しく、株安の連鎖を懸念した海外勢の売りが
出ているようだ」(大手証券)という。日銀による指数連動型上場投資信託受益権(ET
F)買い入れ期待やテクニカル的な日本株の割安感などから下値は限られたが、日経平均
は安値圏でもみあった。
野田佳彦首相は12日、失言問題の責任をとって辞任した鉢呂吉雄・前経済産業相の後
任に枝野幸男前官房長官を内定した。今夕に藤村修官房長官が正式に発表する。市場では
「枝野氏の官房長官をやり遂げた実績や手堅い発言などは好感されるが、経済的なセンス
に疑問がわく。株式市場からの評価は乏しい」(カブドットコム証券マーケットアナリス
トの山田勉氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、スズキ<7269.T>が年初来安値を更新。
ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)
アット
善に向け数週間の期間を設けていると発表。両社の関係悪化などを懸念した売りに押され
た。スズキは午後3時過ぎ、VWとの提携関係を解消すると発表した。
(ロイターニュース 杉山容俊)