1日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。
2月28日の米国市場は下落し、NYダウは69ドル安となった。
米朝首脳会談では、北朝鮮の非核化を巡る合意に至らず投資家心理が悪化したほか、インドとパキスタンによる地政学リスクへの警戒感も広がり、相場の重石となった。
一方で、10-12月期GDP速報値が予想を上振れたことが下支えとなった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の21490円。
円相場は1ドル111円30銭台と前日から円安に振れて推移している。
昨日の日経平均は引けにかけて下げ幅を広げる格好となったが、USTRのライトハイザー代表による発言で米中通商協議に対する進展期待が後退したほか、インドとパキスタンの緊張の高まり、さらに、米朝首脳会談で合意文書の署名式が中止になるとの報道など、ネガティブ材料が重なったことが、売り仕掛け的な動きにもつながっているとみられる。
米朝首脳会談での合意文書の見送りは既に前日の下げで織り込まれており、反対に10-12月期GDP速報値が予想を上振れたことが買い戻しに向かわせよう。
GDP速報値では企業の設備投資が加速し、前四半期からの景気減速は想定より小幅にとどまった。
米金融当局が金利に関して辛抱強いアプローチを取る中、力強い成長が長期にわたり続く可能性があることが示唆された格好。
これにより円相場は円安に振れて推移していることも、安心感につながりそうだ。
もっとも前日の下げにより、日経平均の21500円接近ではやれやれの売りも出やすいところであろう。
そのため、シカゴ先物にサヤ寄せした後は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。
また、昨日のマザーズ指数は9営業日ぶりに反落となった。
短期的な過熱警戒感から利食いは想定されていたとはいえ、2%を超える下げにより、センチメントはやや悪化した格好であろう。
900Pt水準に25日線が位置しており、これを理想的なサポートとしてくるかが注目されるだろう。