予想を下回る軟調なPMIが公表された後、28日の中国人民元はほぼ横ばいであった。
2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2で1月の49.5を下回った。2月の同指数は1月の49.5から変わらないと予想されていた。
PMIが50を上回る状態が続くと景気拡大、逆に50を下回る状態が継続すると景気減速を示す。
一方、2月の非製造業PMIも1月の54.7から54.3へ低下した。これは予想の54.5を下回っている。
この結果が人民元へ及ぼす影響は限定的だった。日本時間午後2時01分時点の米ドル/人民元は0.01%安の6.6806となっている。
財新の製造業PMIは29日に公表される予定である。米中貿易協議の進展もまた、短期的な影響を及ぼすだろう。
一方、米ドルインデックスはほぼ横ばいの95.998となっている。ロバート・ライトハイザー米通商代表は、米中貿易協議への期待感を一蹴した。ライトハイザー氏は、中国経済には「大幅な構造改革」が必要なので、米中貿易協議の「結果を予想するには早すぎる」と述べた。
今週初めにドナルド・トランプ米大統領は、ライトハイザー通商代表と劉鶴副総理との貿易協議において「目覚ましい進歩」が見られたとして、中国製品への追加関税の延期を発表した。
他方、豪ドル/米ドルは0.1%高となっている。オーストラリアの民間部門新規設備投資 (CAPEX) が予想を上回ったことによって豪ドルは下支えを受けた。オーストラリア統計局は、2018年第4四半期のCAPEX(季節調整済み)は2%となったことを発表した。CAPEXは過去3ヶ月において0.5%下落したが、アナリストは今回1.1%上昇すると予想していた。
予想を下回る中国製造業PMIの公表を受け、豪ドル/米ドルは下落した。
米ドル/日本円は0.1%安の110.88となっている。